永田一郎(埼玉医科大学産婦人科女性骨盤底医学センター)
日本性科学会雑誌 34(1): 9-20, 2016.
性機能と骨盤臓器脱(POP)との関連を考察する。POP治療法には保存的治療と外科的治療(手術)がある。保存的治療にはペッサリー療法と骨盤底筋訓練法がある。外科的治療には、経腟的手法、経腹的手法があり、子宮、頸部、腟などを保存する手法と腟を部分的あるいは全面的に閉鎖する手法がある。POP手術が性機能に及ぼす効果として、POPや尿失禁の手術後6ヵ月で性機能に関するPISQ-12のトータルスコアは術前に比して有意に増加している。POPのある女性ではPISQ-12スコアが低く、POPは性交中の尿漏れ、パートナーの勃起や射精、POPによる性交拒否、などのドメインに有意な低下を認めている。手術に際しては、1)性機能に関連する部位の損傷に留意する、2)子宮や腟の可及的温存を考慮する、3)腟の解剖学的正常化を心がける。性機能の温存を考慮した上で再発の少ない普遍的なPOPの術式が開発されることを期待する。
日本性科学会雑誌 34(1): 9-20, 2016.
性機能と骨盤臓器脱(POP)との関連を考察する。POP治療法には保存的治療と外科的治療(手術)がある。保存的治療にはペッサリー療法と骨盤底筋訓練法がある。外科的治療には、経腟的手法、経腹的手法があり、子宮、頸部、腟などを保存する手法と腟を部分的あるいは全面的に閉鎖する手法がある。POP手術が性機能に及ぼす効果として、POPや尿失禁の手術後6ヵ月で性機能に関するPISQ-12のトータルスコアは術前に比して有意に増加している。POPのある女性ではPISQ-12スコアが低く、POPは性交中の尿漏れ、パートナーの勃起や射精、POPによる性交拒否、などのドメインに有意な低下を認めている。手術に際しては、1)性機能に関連する部位の損傷に留意する、2)子宮や腟の可及的温存を考慮する、3)腟の解剖学的正常化を心がける。性機能の温存を考慮した上で再発の少ない普遍的なPOPの術式が開発されることを期待する。
