宇津木久仁子(がん研究会有明病院婦人科), 阿部彰子, 渡邊知映
日本性科学会雑誌 40(1): 3-13, 2022.
閉経前の子宮頸がん症例で広汎子宮全摘術前と術後1年のセクシュアリティとQOLを前方視的に調査した。症例は26例で平均年齢は40.2歳。I期17例,II期8例,III期1例で,術後治療は化学療法10例,化学療法併用放射線治療(CCRT)6例,放射線治療1例,なしが9例であった。卵巣機能温存あるいは術後ホルモン補充(ERT)は11例,補充なしが15例であった。FACT-Cx,FSFIを用いて評価した。QOLを表すFACT-Cxの総合点は術前後で有意差はなかったが,社会/家族面のスコアは術後に減少していた。性機能を表すFSFIは術後有意に減少していた。特に疼痛と腟の潤滑,性的興奮で有意であった。術後治療別では,CCRT症例でFACT-Cx,FSFIともに低下していた。ERTなしの症例では,卵巣機能温存あるいはERT施行症例と比較するとFSFIが低い傾向が見られた。術後1年以内に性交を開始していたのは10例(38%)であり,術前3ヵ月以内に性交があった症例に限ると50%で術後1年以内に性交していた。術後のホルモン環境,術後補助療法の選択等で,広汎子宮全摘術後のQOLは変化すると考えられる。(著者抄録)
日本性科学会雑誌 40(1): 3-13, 2022.
閉経前の子宮頸がん症例で広汎子宮全摘術前と術後1年のセクシュアリティとQOLを前方視的に調査した。症例は26例で平均年齢は40.2歳。I期17例,II期8例,III期1例で,術後治療は化学療法10例,化学療法併用放射線治療(CCRT)6例,放射線治療1例,なしが9例であった。卵巣機能温存あるいは術後ホルモン補充(ERT)は11例,補充なしが15例であった。FACT-Cx,FSFIを用いて評価した。QOLを表すFACT-Cxの総合点は術前後で有意差はなかったが,社会/家族面のスコアは術後に減少していた。性機能を表すFSFIは術後有意に減少していた。特に疼痛と腟の潤滑,性的興奮で有意であった。術後治療別では,CCRT症例でFACT-Cx,FSFIともに低下していた。ERTなしの症例では,卵巣機能温存あるいはERT施行症例と比較するとFSFIが低い傾向が見られた。術後1年以内に性交を開始していたのは10例(38%)であり,術前3ヵ月以内に性交があった症例に限ると50%で術後1年以内に性交していた。術後のホルモン環境,術後補助療法の選択等で,広汎子宮全摘術後のQOLは変化すると考えられる。(著者抄録)
