小宮慎之介(三慧会HORACグランフロント大阪クリニック), 井上朋子, 福田愛作, 森本義晴
日本性科学会雑誌 37(1): 35-44, 2019.
不妊治療を受けたことのあるカップル数が増加傾向にある一方で、障害者と不妊治療の現状は明らかでない。そこで、2006年1月から2011年12月までの6年間に、民間の不妊治療センターに通院していた障害者手帳保持者を後方視的に分析し、現状の把握および問題点について考察を行った。厚生労働省社会・援護局保健福祉部による統計資料「平成23年度生活のしづらさなどに関する調査」を踏まえると、通院患者のうち障害者の占める割合は、統計上推察される受診率よりも有意に低かった(p<0.01)。障害者に対する性と生殖に関する権利の理解を広め、適切に相談できる体制を早急に整備する必要があると思われる。(著者抄録)
日本性科学会雑誌 37(1): 35-44, 2019.
不妊治療を受けたことのあるカップル数が増加傾向にある一方で、障害者と不妊治療の現状は明らかでない。そこで、2006年1月から2011年12月までの6年間に、民間の不妊治療センターに通院していた障害者手帳保持者を後方視的に分析し、現状の把握および問題点について考察を行った。厚生労働省社会・援護局保健福祉部による統計資料「平成23年度生活のしづらさなどに関する調査」を踏まえると、通院患者のうち障害者の占める割合は、統計上推察される受診率よりも有意に低かった(p<0.01)。障害者に対する性と生殖に関する権利の理解を広め、適切に相談できる体制を早急に整備する必要があると思われる。(著者抄録)