「恥ずかしさと心理的安全感に留意した身近に感じる性教育」の受講者評価の量的分析

伊藤弥生(九州産業大学)
日本性科学会雑誌 35(1): 27-35, 2017.
本邦の性教育でも近年参加型教育が目立つが、性的事柄のグループワークに抵抗感が強い者が少なくないとの指摘もある。参加型教育の流れと日本の「恥の文化」という背景を踏まえ、受講者が授業内容を身近に感じることを第一に、恥ずかしさと心理的安全感に留意する性教育を試みた。本研究は受講者評価の量的分析を目的とした。2014年1月にX大学の受講生97名に、本授業の身近さ・恥ずかしさ・心理的安全感を問う質問紙調査を行った。その結果十分な評価が得られ、講義でもやり方次第では身近に感じる性教育は可能であり、教育機会の枠組み・形式・テーマ・構成・教材・モニタリングのやり方の重要な役割が明らかとなった。また、女性は異性もいる前で性に関する内容を学んだり考えを表明すること自体に、特にSEXに関するリアルな教材の場合に抵抗感が強いことが示唆された。(著者抄録)