セックス回数の数え方(第1報)

池田稔(池田クリニック), 池田景子
日本性科学会雑誌 29(1): 59-67, 2011.
性に関する調査などで問われるセックスの回数の数え方について、熊本県中央部に居住する男女を対象とし、自記式調査票を用いて縁故法による宿題調査を行った。調査票には射精、挿入、満足の有無などが異なる7項目の状況を提示し、それぞれのセックスの回数を尋ねた。有効回答は男184名(平均38.2歳)、女138名(平均32.9歳)より得られ、回収率はそれぞれ83.7%、73.0%であった。各状況ごとに回答(回数)とその割合などを男女別にまとめ検討した結果、セックスの回数は、性器挿入を伴う行為の状況と内容、男性の性反応(とくに射精の有無)、女性の性反応(満足が得られたかどうか、相手への満足の表現)、男女間の関係性などにより、いろいろな数え方で数えらえていることが判明した。