過去5年間のSTD患者動向とコンドーム使用に関するアンケート調査結果

村口喜代(村口きよ女性クリニック)
日本性科学会雑誌 23(1): 16-23, 2005.
2000年4月~2005年3月までの5年間に性感染症(STD)と診断された1213名について,患者病歴よりその動向を検討した.また2004年1月~2005年3月までのSTD患者333名および初期妊娠中絶(中絶)手術を受けた患者304名を対象として,コンドーム使用に関するアンケート調査を実施した.STD患者の9割を10~20代が占め,疾患別には,クラミジア・トラコマティスが78.7%と最多で,淋菌9.6%,コンジローマ 6.0%,ヘルペス 5.6%であった.重複感染率は5.1%で,10代では8.3%と際立って高かった.コンドーム使用率は,「ほぼ100%」はSTD患者では12.9%,中絶患者では17.2%に過ぎず,「60%以上」と合わせてもSTD患者ではほぼ3割,中絶患者ではほぼ4割であった.両群ともに90数%がコンドームは「避妊できる」と回答し,「STD予防になる」は50数%であった.またコンドームが「STD予防になる」と答えた者と答えなかった者とで,コンドーム使用率にほとんど有意差はなかった