森村美奈(大阪市立大学産科婦人科学教室), 中村嘉宏, 伊藤文博, 荻田幸雄
日本性科学会雑誌 18(1): 14-18, 2000.
成熟期にある女性で性交時疼痛として専門外来管理となった症例16例につきその背景と問題点について検討した.その結果,背景としては,未だに女性の社会的立場の弱さからくる問題もあり,また男性の包容力の無さや責任回避の傾向が見られる一方,女性が指導的/攻撃的側面を強くしている傾向も見られた.既婚例では結婚の変化に対しての心理的葛藤が夫婦の性交の場に凝縮されており,結婚生活を送る上でその解決法が見つからないために,無意識のうちに性生活へ転化されているように推測された.また,夫婦間の信頼関係が欠如していたり,家庭内に次々と問題が生じるなど,家庭の背景が治癒を妨げている場合もあり,このような家庭では特に治療が困難であった.現在,心理療法を中心とする外来では診療報酬の問題から自費診療を余儀なくされる施設が多く,医療保険制度の改善が切望される
日本性科学会雑誌 18(1): 14-18, 2000.
成熟期にある女性で性交時疼痛として専門外来管理となった症例16例につきその背景と問題点について検討した.その結果,背景としては,未だに女性の社会的立場の弱さからくる問題もあり,また男性の包容力の無さや責任回避の傾向が見られる一方,女性が指導的/攻撃的側面を強くしている傾向も見られた.既婚例では結婚の変化に対しての心理的葛藤が夫婦の性交の場に凝縮されており,結婚生活を送る上でその解決法が見つからないために,無意識のうちに性生活へ転化されているように推測された.また,夫婦間の信頼関係が欠如していたり,家庭内に次々と問題が生じるなど,家庭の背景が治癒を妨げている場合もあり,このような家庭では特に治療が困難であった.現在,心理療法を中心とする外来では診療報酬の問題から自費診療を余儀なくされる施設が多く,医療保険制度の改善が切望される
