更年期・閉経女性の不定愁訴が異性への関心及び性活動に及ぼす影響とその治療効果

後山尚久(大阪医科大学産婦人科学教室), 池田篤, 植木實
日本性科学会雑誌 21(1): 24-31, 2003.
我が国では,更年期~閉経期のセクシュアリティーへの関心が低く,不定愁訴例における性問題は十分に論じられていない.そこで,更年期の不定愁訴を有する有配偶者女性に対し,性生活に関する意識調査を行った.過半数の不定愁訴例において異性への興味は減退し,更年期指数が高いほど,その程度は大きかった.1割強の症例では性生活がほとんど持てず,比較的低い年齢層ほど,困難さを自覚していた.性生活がなくなった理由としては,身体的,精神的理由のいずれも存在し,治療の対象となる症例も少なくなかったが,自発的な治療意欲は4.3%にしかみられなかった.ホルモン補充療法や心理療法での治療成績はよく,治療意欲のあった症例全体で,84.1%に性生活が回復した