奥村敬子(公立陶生病院泌尿器科), 武田宗万, 磯部安朗, 竹内宣久, 平林聡, 小谷俊一
日本性科学会雑誌 38(1): 43-54, 2020.
【目的】本邦では女性性機能に対する調査は数少なく、一般日本人女性に対する性機能の調査も十分ではない。2012年インターネットを利用し、一般日本人女性の性機能を調査した。【対象と方法】対象はインターネット調査会社に登録している20歳から79歳の女性1034人のデータを集計した。2011年高橋らが発表した「過去3ヵ月」の性機能について質問する日本語版FSFIを使用した。【結果】「最近性交を行った時期」は、1ヵ月以内は38.4%、3ヵ月以内が50.8%であった。FSFIの総得点は、全体では平均14.6±10.2点、性交あり群では平均22.2±6.75点であった。性的満足のQ15、Q16では加齢による点数の低下が少なかった。FSFIを回答することに「抵抗を感じた」人は37.5%であった。【考察】2000年にRosenらが発表したFSFIのコントロール群の平均は30.5±5.29点であり、今回の調査で日本人女性はかなり性機能が低いことが明らかとなった。しかし性的満足度の質問項目から、日本人女性は性交がなくても、ある程度性的に満足している人達がいることが示唆された。また今回の性交あり群の平均は22.2点であり、WiegelらのFSFIのCutoff値26.55点を大きく下回った。【結語】今回の調査から日本女性の性機能を質問票で調査する場合国際基準に合わせるだけでは、十分に評価できず、日本女性の性機能の実情に即した独自の基準が必要だと考えられた。今後も経時的に調査していく予定である。(著者抄録)
日本性科学会雑誌 38(1): 43-54, 2020.
【目的】本邦では女性性機能に対する調査は数少なく、一般日本人女性に対する性機能の調査も十分ではない。2012年インターネットを利用し、一般日本人女性の性機能を調査した。【対象と方法】対象はインターネット調査会社に登録している20歳から79歳の女性1034人のデータを集計した。2011年高橋らが発表した「過去3ヵ月」の性機能について質問する日本語版FSFIを使用した。【結果】「最近性交を行った時期」は、1ヵ月以内は38.4%、3ヵ月以内が50.8%であった。FSFIの総得点は、全体では平均14.6±10.2点、性交あり群では平均22.2±6.75点であった。性的満足のQ15、Q16では加齢による点数の低下が少なかった。FSFIを回答することに「抵抗を感じた」人は37.5%であった。【考察】2000年にRosenらが発表したFSFIのコントロール群の平均は30.5±5.29点であり、今回の調査で日本人女性はかなり性機能が低いことが明らかとなった。しかし性的満足度の質問項目から、日本人女性は性交がなくても、ある程度性的に満足している人達がいることが示唆された。また今回の性交あり群の平均は22.2点であり、WiegelらのFSFIのCutoff値26.55点を大きく下回った。【結語】今回の調査から日本女性の性機能を質問票で調査する場合国際基準に合わせるだけでは、十分に評価できず、日本女性の性機能の実情に即した独自の基準が必要だと考えられた。今後も経時的に調査していく予定である。(著者抄録)
